製造業と一言で言ってしまってもその産業は様々です。
一般的に知名度が高いのが電子部品や自動車工場ですが、実際に職業分類されている数は23種+その他産業もあります。
こんなにも種類が分類されている製造業はいわばその産業の作り手のプロと言えるでしょう。
それぞれの業種の、会社の製造プロセスやノウハウは多種多様で、その製品に合った作業方法が取り入れられています。
転職の考えを製造業ひとくくりにしないで、他産業にも目を向けてみたら違った選択肢も見えてくるのではないでしょうか?
例えば、自分が働いている職場の職種以外のノウハウを自分の仕事に取り入れてみるといった考え方もこの記事からできるのかもしれませんね。
製造業産業分類23種
食料品製造業
分類の一部としては「畜産・水産食料品」「缶詰類」「調味料」「パン」「菓子」などの製造を行う事業所の事をいいます。
食品加工などの会社が該当し冷凍食品を作る会社もこれに該当します。
以下実際に作業経験のある方へのインタビューです
飲料・たばこ・飼料製造業
「飲料」として酒類やお茶などもこの分類に該当します。
「飼料」は畜産業などで使われるものの他に、ペットフードの製造業もこれに該当します。
繊維工業
繊維工業は衣類はもちろん、寝具・毛布・じゅうたんなども繊維工業として分類されています。
網類も繊維工業に分類されていて、漁業に使う網類もこれに該当します。
木材・木製品製造業(家具を除く)
集成材や合板、ベニヤなどの製造から床板などの建材もこの分類になります。
木箱、たる、コルクなども木製品製造業に分類されています。
家具・装備品製造業
木製家具の製造や、建具の製造がこの分類に該当します。
マットレスや額縁、びょうぶなども家具・装備品製造業に分類されています。
パルプ・紙・紙加工品製造業
一般的に使われるの事務用の紙から段ボール、紙コップなどの紙器がここに分類されます。
和紙などの製造もここに該当しています。
印刷・同関連業
新聞やチラシなど紙に大量印刷をする事業も製造業として分類されています。
製本業も印刷関連製造業として分類されています。
化学工業
化学工業と聞くと化学薬品などが想像されると思いますが、この分類は化学肥料、塗料や洗剤、医薬品、合成ゴム、農薬など製造分類は多岐に渡ります。
普段使っている塩や化粧品も化学工業に分類されます。
石油製品・石炭製品製造業
石油製品といえば代表的な製品が灯油です。
普段の生活で使っている灯油もガソリンも製造業として分類されています。
アスファルトや、グリースなどもこの分類に入ります。
プラスチック製品製造業(別掲を除く)
材料として加工が容易で製造に便利な材料のプラスチックですが、代表的なものはもちろんペットボトル。
ですがプラスチックは生活の中の製品でありとあらゆるものに使われています。
ブラスチック板・管。フィルム、シート。軟質プラ、硬質プラ、強化プラなど、プラスチックの種類によっての分類もされています。
ゴム製品製造業
ゴム製品製造業でのシェアはタイヤが大半を占めています。
タイヤチューブやゴムベルト、ホースなども分類され、医療用のゴムもこのゴム製品製造業に分類されます。
なめし革・同製品・毛皮製造業
革製で代表的なものが財布やカバンです。
その他にも馬具や首輪、自転車のサドル、スーツケースなどの製造業もこの分類に該当します。
窯業・土石製品製造業
普段の生活で目にする陶器などの食器から板ガラス、ガラス容器などのガラス製品の製造が分かりやすいかと思います。
その他に、セメントやコンクリート、レンガなどの製造もこの分類に該当します。
鉄鋼業
鉄を扱う事業が該当していて、作っている製品としては自動車、電化製品、建築などの材料の提供が主体です。
鉄鋼再生(リサイクル)事業も鉄鋼業として分類されます。
非鉄金属製造業
鉄以外の金属を扱う業界で、金、銀、銅、アルミニウムなどがあげられます。
製錬・精製が大きい割合を占めていますが、電線やケーブル類の製造もこの業種に分類されます。
金属製品製造業
読んで字のごとく金属製品を作る業界の事を言います。
扱う製品の業界は広く、金属の食器から農業用器具や機械刃物、工具、建築材、ボルトやネジなど作る製品が形になる業界です。
めっきなどを専門とする事業もこの金属製品製造業に分類されます。
はん用機械器具製造業
はん用とは「ある程度なんにでも使えるもの」というもので、ボイラや圧縮機、ポンプやエレベーターなどを指します。
原動機やポンプ類、産業機械や装置など、なんにでも応用できる機械を作る業界と言えます。
生産用機械器具製造業
製品を作る業界は大量に製品を作るための機械という設備が欠かせません。
生産用機械器具製造業はそんな設備を作る業界で、主に企業を相手にした事業を展開しています。
農業から電子機器、食品業界などほぼすべての業界に対して関わりを持っています。
業務用機械器具製造業
業務用機械器具製造業では、生産した製品に対して測定や検査をするための機械器具の製造が大半を占めています。
はかりや圧力計などの計器や顕微鏡などの検査機器、そして事務用品の製造や自動販売機の製造もこの業界に分類されます。
電子部品・デバイス・電子回路製造業
半導体業界などがこの業種に分類されます。
液晶パネルやSDカード・DVDなどの記録メディアの製造、電子回路基板やそれに取り付けられる抵抗器やコンデンサーなどの製造も該当します。
電気機械器具製造業
発電機や配電盤、電気計測器など電力に関わる機械の製造や、生活に身近なものとしては照明機器や電球、電池の製造があります。
他にも医療用でX線装置や医療用電子機器の製造もこの業界に該当します。
情報通信機械器具製造業
現代ではほぼ一人一台は所有しているスマートフォンを代表にラジオやテレビの受信機、デジカメや音響機器など普段使用しているデジタル家電が主に分類されています。
パソコンの製造もこの業界に分類されています。
輸送用機械器具製造業
乗り物を製造する業界ですが、有名なものはやはり自動車です。
鉄道、船、航空機などはもちろん、自転車やフォークリフトなどの製造もこの業界に該当します。
関連する部品を製造する事業もこの業界に該当しています。
その他の製造業
これまでの業界に分類されない事業がその他に該当します。
宝石などの装飾品、時計、ピアノ、人形、鉛筆、畳、メガネなど職業のジャンルを問わず分類されているので、調べればキリがありません。
職業分類まとめ
製造業といっても使う材料も出来上がる製品も業界ごとにそれぞれ違います。
この記事を見て同業ではなく違う製造業種の興味や転職も考えるきっかけになったのではないでしょうか?
こういった業界内の転職をするにあたって、自分が培ったノウハウを活かした転職は他業種への転職をするよりも、ずっと現実的なのではないでしょうか。
大手コンビニエンスストアのおにぎりやお弁当の惣菜を作る工場で働いていました。
その日、エリア内のコンビニから発注されるであろう食数を見越して、食数を予想し作っていきます。
食数は日々変動しますが新商品などは比較的食数が多くなります。
大きな圧力蒸気窯で一度に500人前前後の惣菜を調理します。
食数に応じて調味料の記載された用紙を受け取り、事前に仕込まれた食材を取りに行き、調味料を計りながら順番に調理していきます。炒め物、煮物など一人が担当する料理は10~15種類くらいで、これを3~4時間以内に調理していきます。完成させた惣菜は真空冷却器に入れられ一気に冷まします。
すべての惣菜を完成させるころに確定の食数が出るので、見込みで作っていた食数より少ない量しか作っていない惣菜は、追加で調理しなければなりません。追加が1食だと量が少なすぎて味にばらつきが出てしまうので、最低でも3~5食分作ることになります。