製造業の働き方 PR

製造業にはどんな種類があるのか?産業分類ごとの作業内容はどんなものがある?

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

製造業と一言で言ってしまってもその産業は様々です。

一般的に知名度が高いのが電子部品や自動車工場ですが、実際に職業分類されている数は23種+その他産業もあります。

こんなにも種類が分類されている製造業はいわばその産業の作り手のプロと言えるでしょう。

それぞれの業種の、会社の製造プロセスやノウハウは多種多様で、その製品に合った作業方法が取り入れられています。

転職の考えを製造業ひとくくりにしないで、他産業にも目を向けてみたら違った選択肢も見えてくるのではないでしょうか?

例えば、自分が働いている職場の職種以外のノウハウを自分の仕事に取り入れてみるといった考え方もこの記事からできるのかもしれませんね。

製造業産業分類23種

食料品製造業

分類の一部としては「畜産・水産食料品」「缶詰類」「調味料」「パン」「菓子」などの製造を行う事業所の事をいいます。

食品加工などの会社が該当し冷凍食品を作る会社もこれに該当します。

以下実際に作業経験のある方へのインタビューです

大手コンビニエンスストアのおにぎりやお弁当の惣菜を作る工場で働いていました。
その日、エリア内のコンビニから発注されるであろう食数を見越して、食数を予想し作っていきます。
食数は日々変動しますが新商品などは比較的食数が多くなります。
大きな圧力蒸気窯で一度に500人前前後の惣菜を調理します。
食数に応じて調味料の記載された用紙を受け取り、事前に仕込まれた食材を取りに行き、調味料を計りながら順番に調理していきます。炒め物、煮物など一人が担当する料理は10~15種類くらいで、これを3~4時間以内に調理していきます。完成させた惣菜は真空冷却器に入れられ一気に冷まします。
すべての惣菜を完成させるころに確定の食数が出るので、見込みで作っていた食数より少ない量しか作っていない惣菜は、追加で調理しなければなりません。追加が1食だと量が少なすぎて味にばらつきが出てしまうので、最低でも3~5食分作ることになります。

製造していた商品は、キャベツ、きゅうり、なす、だいこんの漬物、キムチです。

新鮮な野菜を洗浄し、適切に切り分けた後、特定の漬け込み液で漬け込む工程が行われます。漬け込み液や原料は巨大冷蔵庫から機械のある部屋まで運び出します。(一つ100kg以上ありました)

品質管理と検査が行われたのち、完成した漬物は適切に包装されます。自分は主に包装作業を行っていました。毎朝集荷量を確認して、はじめに機械の掃除をおこないます。清掃は高圧洗浄機のようなもので細かなところまで洗浄し、ライン作業のため、それぞれの製品に合う機械の部品を取り付けます。そのご賞味期限の印字を行う機械の電源を入れその時間製造する食品に合わせ高さ速さなどを設定します。

包装資材もその日の製造を確認して必要な枚数倉庫から工場にもちこみます。そうして製造された商品を下取り台にあつめ人の目で印字のカスレなどがないか確認します。合格した商品は一つは検品のため品質管理に送られ、その他の商品はスーパーごとのバットにまとめられ、出荷の準備をし、物流係に送られます。

味噌・甘酒・漬物などを製造している会社。

私は主に甘酒を製造するラインで仕事をしています。作業内容はまずはお米と炊いて麹菌を炊いた米に吹き付け米糀を作る製麹(せいぎく)という作業をします。その製麹された米糀を機械の中にお湯と混ぜ攪拌します。一方で大きなおかまでお米を蒸します。蒸したお米を米糀を入れた機械に入れ更に撹拌して温度管理をしながら翌日甘酒になったものを殺菌して袋詰めにします。これはすぐに飲める甘酒ではなく甘酒の素として販売される商品です。

袋詰めされた甘酒を更に殺菌し冷却した後、箱詰めにします。箱詰めが終わると出荷担当者が倉庫に移動してくれます。ここまでの一連の作業を行います。

更に、ここで作られた甘酒を水で倍に薄めてドリンクタイプの甘酒も製造します。ドリンクタイプの甘酒は清涼飲料ですので別の場所で充填します。プラスチックの容器に充填されたストレート甘酒は糖度が低いため箱詰め後は倉庫ではなく冷蔵庫で保管されます。

パンや洋菓子、和菓子をつくる工場での作業。
洋菓子系の製造を主に行った。果物のヘタや皮を取る作業、ベルトコンベアの横に複数人で並びケーキ型やフィルムを用意する、生地を流し込む、焼き上がった生地を型から外すなどの作業。

作りの作業では生地を規定のサイズに切る、生地にシロップを塗る、生クリームや果物などの材料をのせる、仕上げのトッピングをする、容器に入れる、容器にフィルムかけやシールを貼る、ベルトコンベアに流れてくる完成した商品を番重に並べていくなどの作業。
どれも1人1つの工程のみを担当し、工程の数だけベルトコンベア横に人が並ぶ。
また、1つ1つの製品のコンベア作業が終わるたびにベルトコンベアや作業台をキレイに拭く、使った道具を洗い場に持って行く。
次の作業に必要な道具や材料、容器などを用意し、次の製品作りに入る。

基本的には社員がアルバイトの人に指示を出すため、アルバイトは1つの作り作業が終わるたびに次の作業の指示をもらって動く。

珍味のおつまみを製造する工場で製造ラインに入って製造作業員をやっていました。

おやつやおつまみにするようなお菓子をコンマ秤で測って袋詰めし、シーリングして決められた数ずつ箱詰めする流れ作業の中に入って作業をしていました。1チーム10人前後で1つの流れ作業をしていました。

材料を測るだけの人、一定量測ったものがたまったら、シーリングする人、シーリングした完成品を検品する人、検品済みのものを決められた数だけ数えて箱詰めをする人、箱詰めされたものを出荷できるように準備する人に分かれて作業をしていました。

飲料・たばこ・飼料製造業

「飲料」として酒類やお茶などもこの分類に該当します。

「飼料」は畜産業などで使われるものの他に、ペットフードの製造業もこれに該当します。

繊維工業

繊維工業は衣類はもちろん、寝具・毛布・じゅうたんなども繊維工業として分類されています。

網類も繊維工業に分類されていて、漁業に使う網類もこれに該当します。

木材・木製品製造業(家具を除く)

集成材や合板、ベニヤなどの製造から床板などの建材もこの分類になります。

木箱、たる、コルクなども木製品製造業に分類されています。

塗装されたべニア板で角材(加工に適する大きさに昇降盤などでカットする。)、塗装された鉄板でアルミ材などを接着剤でプレスして張りあわせ、必要なら寸法にカット。(テノーナーを使用して、形を整える。)

カット後は、切り口の一部にハイカールという、テープ状のものを貼り付けたり、ドアノブ、鍵、窓を取り付けられるよう、ノミやホールソーなどで加工してパネルやドアを作成。

窓の枠になるアルミ材を昇降盤で寸法にカット。ねじ穴をボール盤であけ、一部はねじで取り付け、段ボールで梱包する。

木材・木製品製造業では、原木から製品までの様々な工程があります。まず、原木の伐採や搬入が行われます。これは、森林からの木材の採取や、既に伐採された木材の工場への輸送を含みます。工場に到着した原木は、品質チェックを経て、製材工程に移ります。製材では、原木を所定のサイズや形状に切断し、必要に応じて乾燥処理を行います。乾燥は木材の品質を保つために重要な工程で、適切な湿度に調整することで、製品の変形や割れを防ぎます。

次に、加工工程に移ります。ここでは、木材をさらに細かく切断、成形、研磨することで、最終製品の形状に近づけます。この段階で、接着剤や釘、ネジなどを使用して部品を組み立てることもあります。また、表面処理として塗装やラミネート加工が施されることもあります。これにより、耐久性が向上し、見た目も美しくなります。

製造される製品は多岐にわたります。家具、建築材料、フローリング、ドア、窓枠、キャビネットなどが一般的ですが、小物や装飾品を作ることもあります。また、特殊な木製品としては、楽器や専門的な工芸品があります。

品質管理は製造工程の各段階で重要です。木材の品質、寸法の精度、組み立ての強度、表面処理の仕上がりなど、厳しい基準に基づいてチェックされます。最終製品が品質基準を満たした場合にのみ、出荷や販売が行われます。

家具・装備品製造業

木製家具の製造や、建具の製造がこの分類に該当します。

マットレスや額縁、びょうぶなども家具・装備品製造業に分類されています。

パルプ・紙・紙加工品製造業

一般的に使われるの事務用の紙から段ボール、紙コップなどの紙器がここに分類されます。

和紙などの製造もここに該当しています。

厚紙の自社加工や、他社製品である厚紙に限らない製品の卸売を行っています。
厚紙としては、メーカー品の菓子用のボール紙や段ボールが中心となっています。他社製品の卸売としては、キャラクターグッズであるプラスチック製品の内職作業を行っており、自社で内職作業を消化しきれない場合は、業務委託や障害者施設の作業として外部に依頼することで消化する方針です。
取引先は民間の卸売メーカーや食品メーカーが中心ですが、中には私立学校のグッズを取り扱っている関係上、学校関連の取引先もあります。

印刷・同関連業

新聞やチラシなど紙に大量印刷をする事業も製造業として分類されています。

製本業も印刷関連製造業として分類されています。

オンデマンド印刷機械オペレーター

コピー機のようなものに紙をセットし、パソコンから指定の印刷データを送信して必要数印刷する仕事です。用紙のサイズが色々あったり、紙の種類も様々で、多様な設定を駆使して印刷物を作成します。

オンデマンド印刷機の中には製本機能や断裁機能がついているものもあり、それらの加工なども行います。

仕上がりについて、色や印刷ズレのチェックなどもあります。一見すると室内での簡単な軽作業にも見える業務内容ですが、機械の前で一日中立ちっぱなし、小ロット印刷がメインのため案件が多いことなどから、動きも細かく、体力的にもかなりきつい仕事でした。とくに足に負担がかかり、整体などに通ってなんとか従事していました。

ハガキや名刺からパンフレット、ポスター用の印刷、一枚一枚異なった内容を刷るバリアブル印刷など、製品のバリエーションも豊富でその分たくさんの知識が必要な難しい仕事でしたが、綺麗な製品を製造でき、お客さんや営業担当などが喜んでくれた時は報われたような気持ちになりました。

化学工業

化学工業と聞くと化学薬品などが想像されると思いますが、この分類は化学肥料、塗料や洗剤、医薬品、合成ゴム、農薬など製造分類は多岐に渡ります。

普段使っている塩や化粧品も化学工業に分類されます。

石油製品・石炭製品製造業

石油製品といえば代表的な製品が灯油です。

普段の生活で使っている灯油もガソリンも製造業として分類されています。

アスファルトや、グリースなどもこの分類に入ります。

プラスチック製品製造業(別掲を除く)

材料として加工が容易で製造に便利な材料のプラスチックですが、代表的なものはもちろんペットボトル。

ですがプラスチックは生活の中の製品でありとあらゆるものに使われています。

ブラスチック板・管。フィルム、シート。軟質プラ、硬質プラ、強化プラなど、プラスチックの種類によっての分類もされています。

プラスチック製品の加工のパートをしていたことがあります。
業務内容はその日によって違うのですが、検品で傷がついていないか、色が正確に製造されているかのチェックをする日もあれば、道路に設置する反射板などを組み立てて作る作業、反射板の土台に反射板を機械で取り付ける作業をしたりしていました。
この上記2つを割としていましたが、その日だけのイレギュラー的な仕事などもすることもあり、メモ帳などを見返すことも多くて、製造だけど頭を使うというか飽きることはありませんでした。
反射板取り付けや組立などは、これを作るのにこういうたくさんの工程があったのかと驚いたし、慣れないうちはコツがつかめなくて数がこなせなかったし、なんなら手順がなかなか覚えられなかったりもしたのですが、慣れてくると効率よく多くの枚数を仕上げることができるようになり、どうしたらもっと早く多くの物を作れるか考えながら仕事をするのが楽しかったです。

ゴム製品製造業

ゴム製品製造業でのシェアはタイヤが大半を占めています。

タイヤチューブやゴムベルト、ホースなども分類され、医療用のゴムもこのゴム製品製造業に分類されます。

なめし革・同製品・毛皮製造業

革製で代表的なものが財布やカバンです。

その他にも馬具や首輪、自転車のサドル、スーツケースなどの製造業もこの分類に該当します。

窯業・土石製品製造業

普段の生活で目にする陶器などの食器から板ガラス、ガラス容器などのガラス製品の製造が分かりやすいかと思います。

その他に、セメントやコンクリート、レンガなどの製造もこの分類に該当します。

鉄鋼業

鉄を扱う事業が該当していて、作っている製品としては自動車、電化製品、建築などの材料の提供が主体です。

鉄鋼再生(リサイクル)事業も鉄鋼業として分類されます。

非鉄金属製造業

鉄以外の金属を扱う業界で、金、銀、銅、アルミニウムなどがあげられます。

製錬・精製が大きい割合を占めていますが、電線やケーブル類の製造もこの業種に分類されます。

金属製品製造業

読んで字のごとく金属製品を作る業界の事を言います。

扱う製品の業界は広く、金属の食器から農業用器具や機械刃物、工具、建築材、ボルトやネジなど作る製品が形になる業界です。

めっきなどを専門とする事業もこの金属製品製造業に分類されます。

NC旋盤やマシニングセンタなどに代表される工作機械のアタッチメントとして、ワークを保持するための道具を製造する会社にて、営業事務として従事していました。

具体的な製品としては、マシンバイスや円テーブルを製造している会社です。仕事内容としては、取引先の会社からの注文を受注し、社内のシステムにそれを記載して発注をかけ製品の出荷までを行うもの、製品をご使用いただいている客先からの製品に関する質問対応や、電話の内容から修理の必要があると感じられれば修理のご案内、対応、得意先と商談を行い製品の特殊仕様が必要な場合にはその仕様が可能であるかどうかの確認と社内の開発部や製造部との打ち合わせから納期の決定など多岐にわたる業務を行っておりました。基本的には新規としてお客様に商品の説明を行い、受注いただける場合には値段の交渉と納期の取り決めをし、社内へ還元して商品の製造、準備を行い、定期的な商品出荷のタイミングで商品を出荷までを行っておりました。

はん用機械器具製造業

はん用とは「ある程度なんにでも使えるもの」というもので、ボイラや圧縮機、ポンプやエレベーターなどを指します。

原動機やポンプ類、産業機械や装置など、なんにでも応用できる機械を作る業界と言えます。

生産用機械器具製造業

製品を作る業界は大量に製品を作るための機械という設備が欠かせません。

生産用機械器具製造業はそんな設備を作る業界で、主に企業を相手にした事業を展開しています。

農業から電子機器、食品業界などほぼすべての業界に対して関わりを持っています。

業務用機械器具製造業

業務用機械器具製造業では、生産した製品に対して測定や検査をするための機械器具の製造が大半を占めています。

はかりや圧力計などの計器や顕微鏡などの検査機器、そして事務用品の製造や自動販売機の製造もこの業界に分類されます。

電子部品・デバイス・電子回路製造業

半導体業界などがこの業種に分類されます。

液晶パネルやSDカード・DVDなどの記録メディアの製造、電子回路基板やそれに取り付けられる抵抗器やコンデンサーなどの製造も該当します。

電気機械器具製造業

発電機や配電盤、電気計測器など電力に関わる機械の製造や、生活に身近なものとしては照明機器や電球、電池の製造があります。

他にも医療用でX線装置や医療用電子機器の製造もこの業界に該当します。

情報通信機械器具製造業

現代ではほぼ一人一台は所有しているスマートフォンを代表にラジオやテレビの受信機、デジカメや音響機器など普段使用しているデジタル家電が主に分類されています。

パソコンの製造もこの業界に分類されています。

輸送用機械器具製造業

乗り物を製造する業界ですが、有名なものはやはり自動車です。

鉄道、船、航空機などはもちろん、自転車やフォークリフトなどの製造もこの業界に該当します。

関連する部品を製造する事業もこの業界に該当しています。

その他の製造業

これまでの業界に分類されない事業がその他に該当します。

宝石などの装飾品、時計、ピアノ、人形、鉛筆、畳、メガネなど職業のジャンルを問わず分類されているので、調べればキリがありません。

靴底以外の革靴製造です。

私が担当していたのは、縫製前の糊づけでした。E11という特殊な糊で、乾いたら糊と糊同士が張り合わされる性質です。それを指定の範囲に塗っていく作業でした。

ローラーという道具も使いました。ロール部分に布を被せて筆は固定し、布を動かして塗る作業です。製品の型によって、糊の濃度は異なるため、ヘキサンという溶剤で調整します。また、革への糊付けもあり、革の裏地に糊を引き、乾いたら決められた幅に折って、ハンマーで叩き固定します。その上からミシンでしっかり縫えるように折り目をつけるのです。

他には、かかと部分にカウンタという薄い板を貼るため、E8糊をつけました。これはセメダインのようなもので、完全に糊が乾く前に張り合わせを行わなければなりません。カウンタと、貼るための布地にE8を塗り、やわらかい糊が垂れてしまわないように、しっかり伸ばし、扇風機で生乾きの状態にし、布とカウンタ張り合わせの担当に渡しました。

その他に、革と革との張り合わせには両面テープを多く使いました。ミシン後の糸切りも担当し、これは全部切るのと4ミリの長さを残して切るのと様々でした。

職業分類まとめ

製造業といっても使う材料も出来上がる製品も業界ごとにそれぞれ違います。

この記事を見て同業ではなく違う製造業種の興味や転職も考えるきっかけになったのではないでしょうか?

こういった業界内の転職をするにあたって、自分が培ったノウハウを活かした転職は他業種への転職をするよりも、ずっと現実的なのではないでしょうか。